大人の矯正治療
大人の矯正治療は、すべての歯が永久歯に生え変わり、あごの骨の成長が終了した大人の方を対象とした矯正治療です。一般的に、高校生以降であれば大人と同等と考えられるので、早ければ高校入学後に矯正治療を始められます。
子どものときに第1期治療を行った場合、その後の成長にともなって新たに問題が発生することがあります。そのため、第2期治療として仕上げの矯正治療が必要になることもあります。
大人の矯正治療では、歯並びや口元の見た目をきれいにすることはもちろん、バランスの良い咬合(噛み合わせ)とケアしやすいお口の環境へと改善することで、生涯にわたり自分の歯が長持ちするような結果を得ることが大切です。
最近よく耳にするスローガン『8020(ハチマルニーマル)』は、「80歳になるまで自分の歯を20本以上残しましょう」という意味です。歯並びの悪い方は早くに歯を失って入れ歯になる確率が高くなり、80歳になったときに自分の歯がほとんど残っていなかった、という調査結果が報告されていることからも、整った歯並びの大切さがわかるのではないでしょうか。
矯正治療によって、ぜひ「生涯自分の歯で噛める」という素晴らしい環境を手に入れてください。
インターネットなどで矯正治療の情報を数多く知ることができるようになった現在でも、「大人でも矯正治療を受けられますか?」というご質問をよくいただきます。
日々進歩する治療技術により、現代の矯正治療では手遅れになることはありません。どのような歯並びでも、年齢にかかわらず治療することが可能です。30~50代はもちろん、最近では60代以降で矯正治療を受けられる患者さまも増えています。
また、虫歯や歯周病などで歯を失い、ブリッジやインプラントで治療する前に部分矯正(一部の歯にのみ矯正装置をつける治療方法)が必要になることも少なくありません。その場合は通常の矯正治療より短期間・低価格ですむのでぜひご相談ください。
中学生・高校生の矯正治療
中学生・高校生の矯正治療とは?
中学生や高校生は、子どもに対して行う1期治療ではなく、2期治療を行います。
2期治療では、ブラケットと呼ばれる装置を歯の表面につけて、1つ1つの歯を動かして、歯並びをきれいにします。
この他に、歯の裏側に装置をつける舌側矯正や透明なマウスピース装置を使った矯正で行うことも可能です。
治療開始を開始するのにベストな時期は?
個人差があり一概に「いつがベストです」とは言えません。早ければ早いほど良いといったものでもありません。
むし歯治療は、歯を削りクラウンを被せます。歯の大きさは、乳歯から永久歯に生え変わたった後も成長しません。(大きくなったりしません)一方、顎は、永久歯に生え変わった後も成長します。中学生、高校生のときは、身長が伸びるように、顎も大きくなります。矯正治療は、歯と顎の両方を考慮した治療ですので、体の(顎の)成長を利用しながら力を加えて歯を動かします。
誰でも、できるだけ負担の少ない治療を望みます。矯正治療には、痛みなど様々な負担がありますが、最も軽減したい負担の1つが「治療期間」です。治療期間を短くするためには、最も体の成長を利用することができるタイミングで矯正治療をスタートすることになります。
体が成長する時期はお子さんによって違いますので、治療開始を開始するのにベストな時期がお子さんによって異なってきます。
- ●治療"開始"を開始するのにベストな時期 = 治療"期間"が最も短くなる時期
- ●治療期間を短くする方法 = 体の成長時期に合わせて治療を行う
- ●治療期間が短くなる = 治療費も安く抑えられる
体の成長時期に合わせた矯正治療を行うために
体の成長時期に合わせた矯正治療を行うためには、矯正治療を専門に行う歯科医師に診てもらい検査&診断することで判断できます。
矯正治療は早期発見・早期治療が良いとは限りませんが、早期検査・早期診断が大切です。歯並びが気になったら、早めに矯正歯科の受診をおすすめします。
矯正治療の流れ
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Step1
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Step2
検査
お口の中を丁寧に検査します。
【検査料:22,000円(税込)】
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Step3
診断
検査結果が出た後に、再度来院していただき、治療方法、使用する装置、治療期間、治療費などについて詳しくご説明します。
【診断料:33,000円(税込)】
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Step4
矯正治療
治療計画に沿い、実際に矯正装置をつけて歯を動かしていきます。治療期間は通常約1~2年、通院は3~5週間に1回です。来院ごとにわかりやすい説明を交え、歯を動かす装置の調整と歯のクリーニングを行います。
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Step5
保定(定期検診)
せっかく歯並びが改善しても、そのままにしていると「後戻り」といって歯は元の位置に戻ろうと動いてしまいます。そのため、歯列が安定した状態に落ち着くまでリテーナー(保定装置)を装着します。通院は3ヵ月から1年に1回で、来院時にはリテーナーの調整やクリーニングを行います。
【経過観察料 3,400円(税込)】
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Step6
治療終了
保定期間が終わると、矯正治療が完了します。通院が可能な場合には、保定期間終了後も定期検診の継続をおすすめしています。