仙台東口矯正歯科の鈴木です。今日は矯正治療とたばこの関係性についてお話しようと思います。ちなみに私は生まれてこの方たばこを吸ったことはございません。(お試しで吸ったことはありますよ 笑)両親も非喫煙者なのでたばこは身近ではなかったため、今でもたばこは苦手です。
日本での喫煙者の割合は17.9%です。分煙やたばこの値上がりなどで年々減っていってはいるようですが、吸う方は一定数いらっしゃいます。当院の患者さんでも何人かいらっしゃいます。
たばこというとどんなイメージですか?「身体に悪い」というのは皆さんが知っていることだと思います。では、お口の中にはどんな影響があるのでしょう。歯に及ぼす影響として、以下のことが挙げられます。
・歯周病のリスクが高くなる
・矯正治療が遅くなる
・着色が付く
・口臭の原因になる
一つ一つ詳しくお話していきます。
- 歯周病のリスクが高くなる
たばこに含まれるニコチンが血管を収縮させ血液の流れを悪くします。それにより歯ぐきに十分な酸素が行き渡らなくなり、歯周ポケットの中で歯周病菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
血行不良で見た目には炎症が抑えられているので、歯周病に気づきにくいことも、歯周病を進行させる原因になります。喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく、悪化もしやすいと言われています。治療効果が低く、治りも悪いです。
また、たばこに含まれているタールは粘着性が高いので、むし歯菌や汚れをくっつけてしまったり、唾液の分泌量が低下したりしてお口の中が乾燥しやすくなるのでむし歯にもなりやすくなります。
- 矯正治療が遅くなる
歯を移動させるには骨や歯ぐきの新陳代謝が大切です。代謝とは、毛細血管の働きによって栄養が運ばれ、身体に必要のないものは排出されるサイクルのことです。①でもお話ししたように、血液の流れが悪くなるので、このサイクルが喫煙によってうまく働かなくなってしまいます。
- 着色が付く
歯の表面にヤニが付き、歯が茶色くなります。これは歯科医院でのクリーニングで落とすことはできますが、付かなくすることはできません。そして落としてもヤニが色素沈着して歯が黄色っぽくなってしまいます。矯正中であれば、装置にも着色します。
また、歯ぐきも黒っぽくなり、見た目が悪くなります。せっかく矯正治療で歯並びをきれいにしても歯や歯ぐきが汚れていては残念ですよね。
- 口臭の原因になる
たばこを吸われている方は必ずと言っていいほど口臭があります。ニコチンやタールが口臭の原因になります。口臭ケア商品はたくさんありますが、どれも一瞬だけです。たばこをやめないことには根本的な解決にはなりません。
じゃあ電子たばこなら・・?とお考えの方もいらっしゃると思いますが、紙たばこよりは良いというだけで電子たばこもたばこです。電子たばこにするくらいなら思い切って禁煙した方が良いです。
ですが、やめろと言われてなかなかすぐにやめられるものでもないですよね。今は禁煙外来も一定の条件を満たせば保険が利くようになったので、禁煙をお考えの方はぜひ受診してみてください。お医者さんのアドバイスを受けながら禁煙できるので成功率は高いですよ^^
禁煙に「遅い」はありません!禁煙をすることで免疫や細胞の働きが向上し、禁煙生活が長いほど吸わない人と同じ健康状態に近づくといわれています。禁煙がこんなに良いことづくめなら、やってみても良いかも…と思っていただける方が増えたら嬉しいです。
写真はイメージです。チュッパチャプスです。笑