こんにちは、仙台東口矯正歯科の明石です。
長期間の矯正治療で手に入れた歯並び、崩れることなく綺麗な状態で保っていきたいですよね。
矯正治療が終了した後の歯並びを美しく保つ装置、それが 「リテーナー」です。
長い期間をかけて治療が終了したと思ったのに、また装置を使わなくてはいけないの?と思われる方も少なくないと思います。
せっかくブラケットやアライナーが外れたのに…と感じるかもしれませんが、治療後にしっかりとリテーナーを付けることが綺麗な歯並びを保つポイントだということを知っておきましょう!
今回はリテーナーの必要性や使用期間などについてご紹介させていただきます。
これから矯正治療をはじめようという方も、もうすぐ治療が終わるという方もぜひ目を通してみてください。
◼️リテーナーってどんなもの?
リテーナーとは、保定装置とも呼ばれる矯正治療後の歯列を保つために必要不可欠な装置です。
当院では装置が外れた直後から使用する透明なマウスピース型の「ソフトリテーナー」と、上下の歯が触れ合うことができるピンク色の床(しょう)が付いた「クリアボウリテーナー」という2種類のリテーナーを使用していただいています。
◼️なぜ使わないといけないの?
矯正装置を外した直後の歯は、歯を支える顎の骨がまだ固まっていない状態なので、「後戻り」という矯正前の歯並びに戻ってしまう現象や歯並びの崩れが起こりやすい状態です。
治療中はブラケットやワイヤーなどで固定されていた歯ですが、治療を終え矯正装置が外れると1本1本の歯がフリーになってしまう為、歯を支える骨が固まるまでの間「保定」といって矯正後の歯並びを安定させる過程が必要です。
特に矯正治療直後は後戻りがしやすい時期だと言われており、半日〜丸一日ほどリテーナーを使用していないだけで再び装着した際にリテーナーが浮いている(歯が動いてしまっている)という方も少なくはありません。
それくらい治療後の歯は後戻りしやすいのでしっかりと保定することが大切です。
装置が外れて終了ではなく歯並びが安定するまで油断しないようにしましょう。
◼️どのくらいの期間使用するの?
個人差がありますが、1年から3年ほど使用していただくことがほとんどです。
しかし、成長や加齢、生活習慣などによって程度の差はあれ必ず後戻りは生じてしまうものなので、綺麗な歯並びを保つためにできるだけ長い期間使っていただくことを推奨しています。
◼️1日のうちどれくらいつけていればいいの?
基本的にはお食事をとる際、糖分・酸などを含む飲み物を飲んでいただく際に外していただき、それ以外の時には日中・夜間ともに着用していただきます。
歯を支える骨が安定してきたら使用時間を夜間のみにしたり、使用頻度を減らしたりできる装置になっています。
後戻りを防ぐ為にも先生の指示があるまでは、使用時間を守るようにして下さい。
◼️リテーナーの種類と使い分け
初めにご紹介した通り、当院では「ソフトリテーナー」と「クリアボウリテーナー」の2種類をご案内させていただいております。
どちらのリテーナーも歯並びを保つ為の効果がありますが、ソフトリテーナーは歯の表面全てを覆ってしっかりと歯列を綺麗な位置で押さえる役割が強く、歯科医院内で即日作成できるタイプになっています。
クリアボウリテーナーはソフトリテーナーに比べて咬合面(噛む面)が覆われておらず、上下の歯が触れ合えるタイプです。外注で作成する装置となっているので、作成に1ヶ月弱お時間を頂くものになっています。
この2種類のリテーナーを使い分けていただく理由には「咬み合わせ」が関わってきます。
ソフトリテーナーは矯正装置が外れたあとすぐに作成でき、歯並びを保つ力が強いという利点がありますが、上下に装置を入れていただいた際、咬合面(噛む面)に2枚分のシートが介在された状態になるので、常に使用していると咬み合わせが空いてきてしまう可能性がでてきます。
対してクリアボウリテーナーは咬合面(噛む面)が覆われておらず、上下の歯が自然に噛み込めるようになっています。歯列を外側はワイヤーと透明な部分、内側はピンク色の床(しょう)で挟み込むようになっているので、歯並びを保つ役割を持ちつつ咬み合わせの改善を望むことができます。
強固な保定ができるソフトリテーナーと噛み合わせを改善できるクリアボウリテーナーを昼夜で使い分けていただくことで、綺麗な歯並びを保ちつつよりしっかり噛める咬み合わせを得ることができるという仕組みです。
2種類作っていただいた患者様には、基本的に日中は「クリアボウリテーナー」、夜間は「ソフトリテーナー」を使用するようお話しさせていただいております。
*正面から見ていただいたソフトリテーナー(左)とクリアボウリテーナー(右)
◼️最後に
今回は「リテーナー」について説明させていただきました。矯正後に使用していただく上での役割や重要性が解っていただけましたでしょうか?
綺麗な歯並びを保つために必要不可欠な工程なので、装置が外れた後も油断せず歯をケアしていきましょう!